私の起業への道は、自身の発達障害という個人的な挑戦と向き合う過程から始まりました。学生時代、私はコミュニケーションにおいて特異な才能を持ちながらも、AD/HDによる集中力の問題で苦労しました。この問題は時に私を孤立させ、教室や家庭内での誤解や困難を招いたのです。

 

大学での国際交流サークルへの参加が、私にとって新たな扉を開いた瞬間でした。言語の才能が開花し、留学を経て英語がネイティブレベルにまで上達しました。更に、自由な学びの環境で中国語も習得しました。

 

しかし、社会人としてのスタートは困難を極めました。初めての職場では、私の特性が合わず、経理の仕事に苦しみ、精神的な健康を害してしまいました。退職後、障害者手帳の取得と治療に専念し、私は自己受容の旅を続けました。

 

この経験が、同じように困難を抱える他の発達障害者を助けたいという思いを強くしました。就労移行支援事業所で過ごした1年間は、その思いを形にするきっかけとなりました。私は他の発達障害者と出会い、私たちが直面する社会的な課題を深く理解するようになりました。

 

この課題を解決するため、私は技術を活用してコミュニケーションツールを開発しました。このツールは、発達障害者が自分の感情を理解しやすく伝えるために、生体情報を基にして心理状態を推定する技術を使用しています。私たちはChatGPTを活用して、複雑な会話を分解し、具体的に説明することで、より理解しやすいコミュニケーションをサポートしています。

 

この旅はまだ終わっていません。障害への理解を深め、すべての当事者が自分らしく生きるために、私はこれからも技術と共に歩み続けるつもりです。